ADCで見る2018年プレシーズンについて【8.23】

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今回は、プレシーズンに入ってのボットレーン環境(主にADC)についての所感を書いていこうと思います。

タワープレートの変更

今年のプレシーズンの目玉と言っても良いタワープレートが導入されました。ライアット側の目的は「序盤に強いチャンピオンには早めにゴールドを、中盤/終盤に強いチャンピオンには長いレーニングフェイズを与えること」だそうですが、現在は3点あるポイントのおかげで序盤に強いチャンピオンへのバフになってしまっています。

ポイント1:タワープレート破壊ボーナスが容易に獲得できるかつボーナスが大きい

タワープレートを1つ破壊すると、160ゴールドがチームに入ることになります。これは、最初の大砲ミニオンを含めた1ウェーブ全てでCSを取った時のゴールドとほぼ同額になります(前衛21G×3+後衛14G×3+大砲60G=165G)。それに加え、レーンで勝利しているということは相手としては捨てざるを得ないミニオンも出てくるため、その分も自分たちの有利として加えられます。
また防塁ボーナスもあまり良い効果とは言えません。防塁はプレートが破壊されてから20秒間は防御力がアップするという一気にタワーが破壊されることを防ぐものではありますが、相手がリコールした時に一気にウェーブを押し込みタワープレートを破壊した後にすぐリコールすれば、ADC(移動速度が335~325と仮定)はレーンに戻るのに約35秒+リコール分7秒の42秒と防塁が無くなった状態でレーンをまた始めることが出来るのです。

ポイント2:サモナースペル「テレポート」の弱体化

1つ目のポイントは、終盤に強い(ファームがしたい)チャンピオンはテレポートを使用しすぐにレーンへと戻れるようにしてプレートを破壊されないように守ることである程度は改善出来ましたが、8.14パッチのテレポートのクールダウンが5分から6分の延長というナーフがされたことで、何回も復帰をするということがとても難しくなってしまいました。

ポイント3:タワープレート消滅後のタワーの折れやすさとその有利不利

ポイント1と2ではタワープレート消滅前のことに触れましたが、タワープレート消滅後のこともここから触れていきたいと思います。試合時間14分のタワープレート消滅後は防御力が全て消え、単純なHPとなります。その為、押し込められる(≒勝っている)側が簡単に折れるのです。すると、2ndタワーまでミニオンは下がらされるので、視界を失うことになります。となれば、前のパッチまででは14分以降も持たせていたタワーがすぐに壊され、コントロールワードをジャングルへ設置する→相手に壊される→設置する…という流れを早くからしなければならない為、75Gの損失が重ねられていくことになってしまうのです。

ルーンの変更

今年のプレシーズンの大きな変更2つ目である『ルーンのかけら』等のシステムについてもADC目線で触れていきたいと思います。

『パスボーナス』と『ルーンのかけら』はあまり変わらない

ADCはシーズン8ではAA主体のチャンピオンは栄華+魔道でAS+9%と6AD、スキルチャンピオンは覇道+魔道で12ADのパスボーナスを採用しており、さほどは変わってはいないようです。ただ、その代わりに一緒に変更された『魂の収穫』がとても牙を向いている状況です。

覇道キーストーン『魂の収穫』が強すぎる

今メイジサポート/MFやジンがOPとなっている理由でもある魂の収穫が強すぎます。
まずは魂の収穫についておさらいしましょう。

  • クールダウン:45秒(キルかアシストに関与で1.5秒に短縮)
  • 体力が50%以下で相手にダメージを与えることで発動
  • 40~80+APの15%+増加ADの25%+魂の数×5を与え魂のスタックが+1される

 ダメージを与えるというのはイグナイト等のドットダメージも含められる為、ライアンドリーの仮面やイグナイト、ブランドのパッシブでも適用されるので今とてもタワー下で耐えるということは難しくなってきています。8.23で変更が加わったドランシールドでも失った体力が50%程度と仮定しても40以上のダメージを受けて約27のHPを10秒間でしか回復できず、また最大体力まで回復して行くにつれて自然回復も落ちていくように変更されてしまったため、メイジサポートが50%以下にまで体力を減らすのは容易となっているのです。

まとめ

やはり大波乱のプレシーズン、現在終盤に強いチャンピオンが耐えるというのは本当に辛い環境にあります。Riot側も修正を加えるでしょうが、今パッチで行われる大会は序盤に強いチャンピオン/魂の収穫が頻出ピック/バンとなるのではないのでしょうか。