【2018Worlds使用パッチ】パッチノート8.19 私的解説
今回は2018年のLeague of Legendsの競技シーンの締めくくり、『World Champion Ship(Worlds)』の使用パッチ、8.19を解説していきたいと思います。
チャンピオンへの変更
ダリウス
- W-足削ぎ
- ダメージ反映率:合計攻撃力の40/45/50/55/60%→50/55/60/65/70%
- E-捕縛
- 自動効果による物理防御貫通率:10/15/20/25/30%→15/20/25/30/35%
ダリウスにまたバフが入ってしまいました。ダメージ反映率が1割上昇という大きすぎるバフです。現在競技シーンではタンクが多い為、その対タンクにダリウスをぶつける(もしくはBANをさせる)のがRiot側の願いだそうですが…?
フィオラ
フィオラの序盤のサステインが大きく上昇しました。しかし、現在フィオラが苦手としているアーゴットがBAN or Pickレベルまで到達している今、WCSで活躍するのは厳しそうです。
カ=ジックス
- 固有-見えざる脅威
- 増加攻撃力の反映率:20%→40%
- W-ヴォイドの刺棘
- 進化時の孤立していない対象へのスロウ効果:40%→60%
- 進化時の孤立している対象へのスロウ効果:80%→90%
今回のWorlds記念スキンとなるカ=ジックスにバフが入りました。Wを進化することで起きるスロウ効果が重くなったことで、相手へのプレッシャーは大きくなりましたが、8.11でのナーフにより茂みに入るとステルスが付与されなかったり、8.17でのダスクブレードの弱体化、しまいには電撃ルーンのダメージも低下したという相次ぐナーフを大きく食らってしまっています。Worldsで出来る独自メタに、カ=ジックスは入ってくるのでしょうか?
エリス
- W-猛食
- クールダウン:12秒→10秒
- E-蜘蛛の糸
- クールダウン:26/24/22/20/18秒→22/21/20/19/18秒
最近久しく見なくなっていたエリスにもバフが入りました。Wのクールダウンが全スキルレベルで低下したことにより序盤のジャングリング速度も加速、Eのクールダウン低下により機動性やタイマン能力も上がりました。ソロキューでは良い選択肢にはなりましたが、競技シーンでは現在レートゲームメタが多く、早く試合を畳むキルゲームへと持ち込むのであればよい選択肢かと思われます。
ジャーヴァンIV
- 固有-武魂の律動
- 対象ごとのクールダウンを示すビジュアルエフェクトが追加
- 対象ごとのクールダウン:10/8/6秒→全レベルで6秒
- 武魂の律動の効果付きで相手に攻撃した際、ティアマットの自動効果が安定して発動するように
こちらも久しく見なかったジャーヴァンにバフが。パッシブにバフが入り、トップで使われても良さそうな状態となりました。
しかし、ジャングラーとしての運用はガンク能力だけで見ればカミールの方が強いので、その点では競技シーンでは各チームで評価が分かれそうです。
ヌヌ&ウィルンプ
- Q-丸かじり
- 体力回復量の魔力反映率:魔力の50%→魔力の70%
- チャンピオンから得る回復量がツールチップに正しく記載されるように
- E-雪玉連射
- 雪玉全弾が命中した際の魔力反映率:魔力の45%→魔力54%
- ウィルンプの出番(スネア効果時のダメージ):魔力の50%→魔力の80%
- W-超特大の雪玉!
- 雪玉を転がした後の歩行状態への移行がスムーズに
こちらはソロキュー向けの変更。APヌヌを使った際のサステインやダメージが増加しました。ただ、あくまでRiot側は「タンクヌヌを使った方がはるかに活躍しやすい」と言っています。
ジャンナ
- 固有-テイルウィンド
- 増加移動速度のダメージへの反映率:15/25/35%→25/35%(チャンピオンレベル1/10で変動)
ジャンナのダメージが大きくなりました。これにより、主にポークスキルであるWのゼファー上げが大きくなるかもしれません。ただ、現在タンクサポート(特にアリスター等)が強く、射程が550のジャンナに対し、アリスターのWは650と100の射程があります。ポークとしての力は弱く、あるとしてもタム・ケンチなどの味方を守る能力が強いチャンピオンの代わりとして採用される可能性の方が高いと思われます。
スレッシュ
- Q-死の宣告
- マナコスト:80→60
- クールダウン:20/18/16/14/12秒→16/15/14/13/12秒
現在スレッシュのカウンター(アリスター、モルガナ等)が多く苦戦しているスレッシュにバフが入りました。クールダウンやマナコストという連発が可能になる所にバフが入り、モルガナがブラックシールドをカウンターとして付与してもモルガナのレベル1のEは23秒と、約7秒の長い隙を生ませることが可能になりました。
パイク
- R-水底の急襲
- 基本ダメージ量(レベル6~10):200/250/300/350/400→250/290/330/370/410(11以降は変化なし)
パイクの序盤のダメージ量が50ととても大きくなりました。これにより、キルからのスノーボール力は強くなりましたが、プロとなればアルティメットを避けられる/ストップウォッチを持つという対抗策があるので、これをどうするかがWorldsのメタに入るかどうかの関門となりそうです。
タム・ケンチ
- 体力:610→540(約-187G)
- レベルアップごとの体力:95→102(約+317G)
- W-丸呑み
- 最初に飲み込んだ後、その味方が対象指定可能となっていたバグを修正
このパッチで初のナーフであり、さらにタムケンチへのナーフです。一応、レベル18までになれば基礎体力は約50HP高くはなりますが、この基礎体力に戻るにはレベル11にならなければなりませんので、序盤のタムケンチはとても弱くなってしまいました。
コグ=マウ
- 移動速度:325→330
- R-生体空撃砲
- 射程:1200/1500/1800→1300/1550/1800
レートゲームキャリーではあるもののイマイチ使われてはいないコグ=マウにバフが入りました。移動速度が5早くなり、Rの射程も100増加とポークやファームに強くなりました。しかし、現在はトリスターナのオールイン能力やカイ=サのレートゲームの伸びが評価されており、そちらの方が競技シーンでは人気となってしまっています。また、コグ=マウの主力とも言えるグインソーも現在性能は良いとは言えない状態ですから、まだまだコグ=マウは苦戦を強いられると思われます。
アイテムの変更
ライアンドリーの仮面
- 魔力:80→75
- 移動制限を受けていない対象への継続ダメージ:毎秒最大体力の1%→最大体力の1.5%
- 移動制限を受けている対象への継続ダメージ:毎秒最大体力の2%→2.5%
ライアンドリーの仮面が対タンク用という意図に強く反映されたアイテムへと変わりました。しかし、このアイテムは体力を伸ばすというタンクが多く居れば強い(セジュアニ等)のですが、現在全てに効き目があり、それに加え重傷も与えられる「モレロノミコン」が強いため、そちらの方が優先されています。また、魔法防御を多く積む場合はヴォイドスタッフの方が強いというのが実情の為、この仮面が牙を向くのにはまだまだ時間がかかるでしょう。
まとめ
今回はRiotはバフが多く(ナーフが1体いましたが)することによりドラフトで見られるチャンピオンを増やす/戦略性を高める、というパッチを実装しました。現在世界的にレートゲームメタではありますが、Worldsで作られる独自のメタではどのようなメタが形成されていくのでしょうか?